事務職の分岐点|30代女性・育休明けの職場復帰→転職決意
「明日が来てほしくなかった」
目が覚めると、まだ外は暗い。隣で寝ている子どもの寝顔を見ながら、ため息が出る。
「仕事……行きたくないな」
私は30代のワーキングママ。第一子の出産を経て、1年の育児休業を取り、最近ようやく職場に復帰したばかりだった。
元々は営業事務として、大手企業の子会社で勤務していた。
職場には理解のある人もいたけれど、正直、育休明けの「空気感」に戸惑っていた。
育休明けの「壁」は、想像以上だった
復帰初日から、フルタイムのシフトに戻された。
「子育てに理解あります」と言っていたはずの上司も、いざとなると「でも他の人も頑張ってるから」の一言。
保育園のお迎え、突然の発熱、家庭との両立。どれも予定通りにはいかない。
定時で帰ると、なぜか職場がざわっとする。誰も責めていないようで、責められている空気。
「迷惑かけてるのは私なんだろうな」
そんな罪悪感を抱えながら、毎朝電車に揺られて通勤していた。
「私だけが遅れている」気がした
気づけば、同期はみんなキャリアアップしていた。
育児を理由に責任ある仕事を避けてきた私に、重要な案件はもう回ってこない。
「このまま、私は戦力外のまま定年までいくのかな」
そう思うと、胸が苦しくなった。
子育てと両立できる仕事がしたい。でも、今さら転職なんて……。
そう思っていた私の背中を押したのは、ネットで見つけた1本の体験談記事だった。
「子育て中でも、自分らしく働ける職場はある」
その言葉に、心が揺れた。
私が選んだのは、“時間に追われない事務職”
その日から「育休明け 仕事 行きたくない」「事務職 子育て 両立」などのキーワードで検索し続けた。
条件は、
- 子どもの急な休みにも柔軟な対応ができる
- リモート勤務や時短制度がある
- ブランクを責めないカルチャーがある
そんな中、見つけたのが在宅中心の業務委託事務の求人だった。
週3日〜、働く時間も自分で調整可能。業務は請求書発行、メール対応、簡単な入力作業。正社員ではないけれど、働く意味を見失わない仕事だった。
面接では「ママであることを誇りに思っていい」と言われて、涙が出そうになった。
新しい毎日——「母であり、働く自分」でいられる
今の私は、朝ごはんを作って子どもを見送り、そのまま自宅でパソコンを開く。
通勤はゼロ。子どもが熱を出した日も、慌てることはない。
時間に追われず、誰かの目線に怯えず、でも仕事をしている実感がある。
毎月の収入は多くはない。でも、心の余裕がある。夕方、笑顔で子どもを迎えに行ける。
「また明日も頑張ろう」と思える毎日。
それが、私にとっての正解だった。
最後に——あなたにも、分岐点はきっとある
「育休明け 仕事 行きたくない」——それは逃げではなく、本心です。
無理して笑っているあなたに、伝えたい。
今の職場だけがすべてじゃない。子育てと両立しながら、自分らしく働ける場所はあります。
どうか、自分を責めないで。
「働く」と「生きる」のバランスを見直すことは、キャリアを諦めることではありません。
それは、新しいあなたへの第一歩かもしれません。
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