「この歳で、未経験からエンジニアなんて無理だと思ってた」
僕は40歳。それまでずっと営業職として働いていた。
新卒で入社したのは中堅の広告代理店。トーク力には自信があったし、数字を追うことにも慣れていた。でも、コロナをきっかけに会社が傾き、リストラの対象になったのが2年前。
そこから、人生の分岐点に立たされた。
「好き」を見つけ直した時間
失業保険をもらいながらの3ヶ月間、やることもなくYouTubeやUdemyを見ている中で、ふとWeb制作のチュートリアルに出会った。
「コードって、面白いかもしれない」
それが最初のきっかけだった。
昔からゲームは好きだったし、裏側の仕組みに興味を持っていたのを思い出した。営業で培ったプレゼン力や論理構成のクセが、コードを書く思考に不思議と馴染んだ。
本当に未経験でも転職できるのか?
オンラインの無料スクールに入り、独学+アウトプットを3ヶ月続けた。
簡単なLPを自作し、GitHubにコードを上げ、Notionでポートフォリオを公開。それでも「未経験40代」という現実は重い。
書類で落ちまくった。30社中、面接に進めたのは3社。でも、ポートフォリオを見て「やってることは若手と変わらないね」と言ってくれた会社があった。
SES(客先常駐)だけど、自社研修付き。ここで“1社目”を踏めば、未来は変わると思った。
研修で味わった、久しぶりの劣等感
同じく入社したのは20代の若者たち。
彼らは「CSSは中学から触ってた」「Pythonは大学で」とか言ってくる。正直、気後れした。
でも、自分には社会人経験がある。進捗報告や資料作成、コミュニケーションに関しては断然得意だった。
1ヶ月後、研修内コンペでチームリーダーを任され、「技術+社会人スキル」を武器に社内でも目立つ存在に。
転職して1年後、振り返ると
今は自社開発への異動希望を出しながら、月に1本ずつ個人アプリを作っている。
収入は営業時代の7割。でも、心は穏やかで、やりがいは10倍。
「40代から未経験でエンジニア?普通は無理でしょ」と言われたら、僕もそう思う。
でも、やってみないとわからない。
最後に
未経験でも、40代でも、諦める理由にはならない。
手に職をつけたい これからの人生を自分で作りたい——そう思った時が、分岐点。
僕のような普通の人間でもできたなら、あなたにもきっとできる。
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